■記事

駅前風景に明治の記憶

商店会が写真展示キャンペーン
「歴史のまち福山へようこそ」

JR福山駅西側の福山駅前商店会(三宅国裕会長)が、街角に明治以降の風景写真を飾るキャンペーン「街まるごと歴史博物館」に取り組んでいる。街歩きの楽しみを増やし、大型商業ビルの撤退が相次ぐ中心市街地のにぎわい創出につなげる狙いだ。

2010年3月から今年2月にかけて、7カ所に計34枚の写真を掲げた。商店会街づくり推進部長の横溝誠さん(47)の理容店は、堀がある明治期の福山城など12枚を展示。別の場所には、戦後に市役所として使われたこともある市公会堂や高度経済成長期の福山駅前を飾っている。いずれも展示場所近くの風景を選び、現代との違いを伝える。

3月には、場所を記したマップ(A4版二つ折り)を5千部印刷。今月は、子どもの歴史学習に生かしてもらおうと、近くの西小にマップ500部を贈った。福山駅の観光案内所でも配っている。
一帯では、1月に商業ビル「キャスパ」が閉店。来春は、別の商業ビル「福山ロッツ」も閉店する。三宅会長(63)は「故郷の誇りとまちづくりの大切さを伝え、活性化に貢献したい」と話している。